- 新卒採用コンサルティング
初めての新卒採用に挑戦し、
1年で予想を超える成果を実感

株式会社薬心堂
代表取締役 坂井 優夫 様
専務取締役 坂井 美千子 様
専務取締役 坂井 美千子 様
昭和45(1970)年創業。福岡県北九州市、田川市、行橋市内に4店舗の調剤薬局を運営。「地域の皆様の健康を願い、医療人としての力を尽くします」という理念のもと、健康をサポートする患者様ファーストの取り組みを推進。保険調剤のほかにも、漢方相談や漢方カフェを展開している。
新卒採用を始めたきっかけを教えてください。
坂井(優):
私が二代目として社長を引き継いでから15年ほどになります。薬剤師がやりがいを感じて働ける環境を整えていくうちに、少しずつスタッフが増えてきました。中途採用だけで人員補充をしてきましたが、これから新しい薬心堂になるためには、フレッシュな人を一から育てていくのがいいんじゃないかな、という思いはありました。
とはいえ、新卒採用は難しいだろうと考えていたんです。ご紹介で縁がつながり、ドラファルマの新井さん、田代さんと出会ったことが転機になりました。
坂井(美):
新しい風を薬局の中に入れていきたい気持ちがあったので、ドラファルマさんとの出会いはすごいタイミングでしたね。
元々、スタッフが働きやすく、必要なときに遠慮なく休める環境をつくるために、中途採用を積極的にしてきました。新卒採用に踏み切ったのは、こうした職場環境が整ってきたからです。休みやすい、働きやすい、協力し合える社風があってこそ、新卒を迎えられると考えていたので、採用を進めていこうと思いました。
また、一緒に頑張りたいと思える後輩がいることが、復帰を支えるモチベーションにもなると思いました。

坂井 優夫様(左)、坂井 美千子様(右)
弊社のサービスを導入した決め手は何だったのでしょうか。
坂井(優):
実は、新卒採用ではそれまで良い思いをしたことがなくて、ハードルが高いと思っていたんです。合同説明会にお金を払って参加しても、企画した会社からのフォローはないし、学生さんはうちのような小さな会社には来てくれない。無理だろうと諦めていたのですが、コンサルタントの田代さんから「それは違います。薬心堂らしい新卒の採り方があるんですよ」と言われて、気持ちが動きましたね。
坂井(美):
田代さんとお話をして、一緒に新卒採用をやってみたいと思いました。学生さんと関わるのがすごく好きだと言っているのを聞いて、とても興味を持ったんです。若い人ってそんなにおもしろいのかな、って(笑)。
もともと次世代を育てる必要性を感じていたこともあり、田代さんとの出会いをきっかけに、新しい世界を見てみたいと思いました。
サービスを導入して、どんな変化を感じていますか?
坂井(優):
まず、導入してすぐに結果が出たことに驚きました。1年も経たないうちにとても優秀な方を1名採用できて、2年目となる今年は2名の採用が決まっています。迎え入れるのが本当に楽しみな方たちです。
経営者として、私自身の意識も大きく変化しました。新卒を受け入れるのは、すごく責任を伴うことだと思うんですよ。社会人になる瞬間に立ち会い、ファーストキャリアに関わることになるので、全身全霊で迎え、しっかり育てていかないといけない。会社の経営についても、50年先、100年先まで続く組織づくりをしていきたいと真剣に考えるようになりました。
坂井(美):
本当に思った以上の成果でしたね。一緒に働いていきたい新卒の方たちばかりで、自分の未来をしっかり考えて薬心堂を選んでくれたのがうれしいです。
新卒採用に関わっていくなかで、私もすごく磨かれました。人と向き合うことは、自分自身と向き合うこと。採用活動を通して自分が苦手なことや弱みにも気づき、これを機に本当に変わっていこうと思いました。
新卒採用の結果がすぐに出たのは、他社にはない薬局の強みもあったからではないでしょうか。
坂井(優):
正直、新卒採用をするまで、薬心堂の強みが何なのかわかっていませんでした。田代さんと話をして、いろんな思いを伝えているうちにキーワードが出てきて、それを言語化できるようになりました。学生さん一人ひとりに向けて、刺さるメッセージを伝えられたことが、結果につながったと思います。
坂井(美):
私たちらしさはあっても、それが強みかどうかわからなかったんですよね。「薬剤師としての仕事にこだわりを持ち、それを活かして患者さんに寄り添っているところがすごく素敵だ」と田代さんに言っていただき、逆に特長を教えてもらった感じがします。私自身も、薬心堂って薬剤師を楽しめる職場なんだ、ということを自覚できて、「薬剤師は楽しいよ」って自信を持って言えるようになりました。
中途よりも新卒採用に力を入れる理由を教えていただけますか。
坂井(優):
中途採用の方は他の薬局や病院で経験を積んで来られているので、何かしらうちとは違う価値観を持っています。もちろん、中途採用の方ならではの良い面もたくさんありました。一方で、新しい薬局を創造していくときに、今までの価値観を刷新していく必要を迫られ、葛藤が生じたこともありました。
新卒を採用して育てていくのは大変かもしれないけれど、最初に薬心堂がどんな会社なのか伝えて、一緒に成長していけるし、将来を託せる期待もあります。人が足りないからといってすぐに中途に頼るのではなく、新卒に切り替えているところです。
坂井(美):
即戦力の中途採用は、業務を効率的に回すために素晴らしい力になってくれます。一方で、経験による価値観の違いから、すり合わせにどうしても時間がかかることがあります。私自身が病院薬剤師から保険薬剤師に変わったときに、押さえどころの違いに衝撃を受けたんです。目標は一緒なのに、サポートする内容が異なることに気づき、初期教育がすごく大事だと思いました。
早く薬を出したほうが偉いという価値観と、患者さんと向き合うことが素晴らしいという価値観では、仕事の仕方も変わってきます。こういうロジックを理解して行動できるようになるのは、新卒も中途も3年くらいかかると思いますが、実際にどんな違いがあるのか見てみたいし、興味がありますね。
弊社のコンサルタントについて率直な感想をお願いします。
坂井(優):
新卒採用ができたのは田代さんのおかげです。私たちがやりたいことや伝えたいことをしっかり受け止めて、整理してくれて、学生さんに伝わる言葉にしてくれました。社内にも伝わるメッセージになり、自分たちの仕事に誇りを持てました。ここまでしてくれるの?っていうくらい熱心に寄り添い、いい仕事をしてくれたと思います。本当にありがたかったですね。
坂井(美):
田代さんは、聞き上手の褒め上手ですよね。何でも受け入れてくれるので、自分の弱さもさらけ出すことができました。相談すると的確なフィードバックがあり、そんなふうに捉えればいいんだ!と気づくことがたくさんありました。さんざん頼りにして、甘えさせてもらったからこそ、これからは補助輪を外して自分自身で挑戦していこうという気持ちになれました。
今後のビジョンについて教えていただけますか。
坂井(優):
今は調剤薬局中心の事業をしていますが、もっと地域の健康を守る活動を広げていこうと考えています。高齢者が多い地域なので、高齢者の方の知識や経験を活かせる場もつくっていきたいです。
処方箋を受け付けて、その通りに薬を出して終わり。そんなつまらない仕事をするために、薬剤師はこの職業を選んだわけではありません。いろんな施設や企業、ドクターともコラボしながら、楽しい方向に向かっていきたいです。
坂井(美):
今、田川では地元の企業さんと協力して、人生最後のご褒美のようなサービスを提供できる場づくりを計画しているんですよ。ご高齢の方たちが適切な医療を受けられて、食事や運動も含めて健康や幸せを感じられる「ご褒美ハウス」。田川は外国人の就労も多い地域なので、外国人の方や若い人たちも一緒に、お互いに成長しながら働ける場をつくれたらうれしいです。
[インタビュー日:2024年6月11日]