事例紹介
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株式会社大屋・マック調剤薬局

代表取締役社長 伊藤 慎太郎 様

昭和26(1951)年創業。愛媛県に本社を置き、生活に密着した幅広い事業を手掛ける大屋グループ。長時間営業、低価格(安さ)、Tカード(会員)を武器に、四国4県で「ドラッグストアmac」を54店舗展開し、そのうち19店舗にマック調剤薬局を併設している。

ー弊社のサービスを導入したきっかけを教えてください。

伊藤: 新卒採用を2020年から開始し、2021年度に3名入社したのですが、ノウハウもなかったので、採用活動に行き詰まりを感じていたんですよ。そんなとき、弊社の医療コンサルからドラファルマさんの紹介を受けたのがきっかけです。

人数の確保だけではなく、マック調剤薬局の理念に共感し、行動規範に基づいて活き活きと働いていただける薬剤師に入社してほしいと考え、サービスを導入しました。 

ー導入後の成果はいかがですか?

伊藤: サービス導入後は、2022年度に6名入社しました。2023年度は10名入社予定と成果が表れています。年々入社予定人数が増えている状態で、薬剤師の質も高く、真面目にコツコツ頑張れる方が多いのが特徴です。私から見ても、非常に意欲的で優秀な人がいますね。

入社した薬剤師の後輩や友人などのつながりで紹介も増えたし、大学の教授とも綿密に連絡が取れて、学校を巻き込んだ活動ができるようになりました。特に松山大学に関しては、私も教授と何回もお会いしたし、いい形で採用活動が進んでいます。この事例を、四国内の薬科大学4校に展開していきたいです。

ー弊社のサポートについて、率直な感想をお聞かせください。

伊藤:コンサルタントの田代さんの影響で、採用担当者が色々な経験をさせてもらっています。たくさんアイデアをいただきながら一緒に実行しているので、本人が自信を持って採用活動をできるようになりました。薬学生とのコミュニケーションの取り方も、以前と比べてすごく成長したと思います。

田代さんがつくっている薬学生のコミュニティは、将来あるべき姿とか理想を語りながらやっていて、非常に前向きな組織だと感じています。我々も志の高い方達と出会いたいし、そういう方達と将来のビジネスの話がしたいので、とても魅力がありますね。

ー採用活動で大変だったことは?

伊藤:採用担当者とエリア長が一番大変だったと思いますね。目標を掲げても、人員が少なすぎて思うように行動できない時期もありました。マネージメントはもちろん、ヘルプで入らないといけないこともあるし。必要な人員を増やして、やるべきことをやり、向かうべき方向に向かっていきたいですね。

ー新卒採用が会社に与える影響を、どのように見ていますか?

伊藤:マック調剤薬局の薬剤師は大半が中途採用者で、新卒はまだ少数です。今後、新卒の割合を増やしていくことで、より価値観を共有できる組織に育っていくと期待しています。新卒者がまとまった人数になれば、その人達でプロジェクトやキャンペーンも組めるし、意識や行動の変化が全体に波及していくと思いますね。会社理念の浸透を図るうえでも、大きな力になると見ています。

ー今後のビジョンについて教えてください。

伊藤:現在、年間6店舗のペースで、調剤薬局を弊社のドラッグストアに新設しています。これは絶対にやろうと決めていて、目標数値を下回らないように7店舗くらいを目指し、無理をしてでも続けていきます。 2025年までには、今の店舗数の半分は調剤薬局を併設したい。早期に30店舗体制をつくり、年商20億を達成するのがビジョンです。

ー理想とする組織について教えてください。

伊藤:私は、本当に自由闊達な組織になってほしいと思うんですよ。みんなが自ら意思決定をして、どんどんチャレンジしてもらえる組織になってほしい。

例えば、処方箋の数が350 枚に到達するのに、普通は2、3年かかるじゃないですか。僕らはいつも350枚を一つの目安にしているんですが、いろいろな地域や店舗を見ていると、人間が明るくて面倒見がいい店舗は達成時期を前倒しできるんです。みんなが活き活きと働ける、活性化した組織が理想です。

ー薬剤師の採用を成功させるためのポイントは? 

伊藤:いろんな要因がありますが、おそらく組織の雰囲気じゃないでしょうか。弊社はドラック調剤なので、薬剤師はドラッグ調剤が伸びつつあるだろうと感じて入ってきている。だから採用の人数が増えてきていると思うんです。この追い風は活かしていきたいですね。でも、実際に職場を見たときに、休めないようなきつい状況だったり、雰囲気が良くなかったりしたら人は来ない。継続的に採用を成功させるためには、やはり職場環境が重要です。 そして、その先にあるのは、私たちが何を目指して行動しているか、ということです。かかりつけ薬局機能やホスピタリティを高めていくために、一部の人だけではなく、“オールマック”でやっていくことが大事。薬剤師も一般社員も共に課題を共有し、同じ理想に向かって機能を補完し合いながら成長できる組織にしていきたい。こうした動きが、質の高い採用にもつながっていくと思います。

ー社長が考える質の高い薬剤師とは?

伊藤:薬剤師としての知識や能力を備えているだけではなく、実際にお客様の立場を考えてサポートができる人。地域の人たちから信頼される人、というのがポイントではないでしょうか。

僕らはドラッグストアをベースに調剤薬局をつくっているので、来店の頻度も客数も多い。その背景をうまく活かして、どうやって最短のスピードで処方箋の獲得枚数を増やしていけるか。そのためには、やはり薬剤師の人間性が大事なのではないか、と僕は思っています。お客様や患者様にとって、必要とされる存在であってほしいですね。

[インタビュー日:2022年12月20日]