事例紹介
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株式会社ノムラ薬局

代表取締役 古田 智裕 様

東京都の多摩地区(日野市・八王子市)を中心に24店舗、OTC併設の調剤薬局を展開。
「親切・便利・安心」を経営理念に掲げ、地域の役に立つ「オンリーワン」の薬局を目指したサービスを提供。

若手のマネジメント力を磨き

会社の未来を担う人材を育成

―弊社のサービスを導入しようと思ったきっかけを教えてください。

古田:『ビジョナリー・カンパニーZERO』という本がありまして、それをもとに会社のビジョンや経営戦略を考えていたとき、最終的にエクセレントカンパニーかどうかは、実行力の違いにあると気づきました。どんなに素晴らしいビジョンや戦略があっても、実行できなければ意味がありません。

当社には経営戦略も経営方針もありますし、各薬局長にPDCAを回すツールも配られている。けれども、経営計画が絵に描いた餅になっていて、最後までやりきることができていない。これを打破するためには、若手の管理者、マネージャーたちの成長が不可欠です。次の候補となる若手を育成しないと会社の未来はないと思い、サービスの導入を決意しました。

―それは、以前から感じられていた課題でしょうか。

古田:以前から感じてはいたのですが、課題として顕著になったのは最近です。新しい店舗を出すときに、薬局長になりたい人に声をかけようとしたところ、「私には無理です」とか「やりたくない」という社員が多くて人事に苦労しました。

やる気のある若手を登用したとしても、準備不足で知識も経験もないまま薬局長になってしまう。それはお互いにとって不幸なので、しっかり準備をしておこうと思いました。

ーサービスを導入し、今はどんなことをされていますか?

古田:コンサルタントの若林さんに入っていただき、薬局長になりたての若手や、将来的に薬局長やマネージャー職を目指したい、マネジメント能力を磨きたいという社員を対象に研修をしています。参加者はこちらからの指名ではなく、自ら手を挙げた人に来てもらっています。

研修では、管理職としての基本的なインプットに加え、PDCAを具体的に回すための実践的な演習をしています。今抱えている問題や課題に対して、実務的なスキルを身につけることが目標です。

ー参加者を指名制にしなかったのはなぜでしょうか。

古田:薬局長やマネージャーになりたい人が埋もれているかもしれないので、意欲のある人を把握したいという思いがありました。結果的にたくさんの人が手を挙げてくれて、とてもありがたいですし、信じて良かったと思っています。

ー実際に弊社のサービスを導入して、どんな変化を感じていますか?

古田:研修をしている途中なので、具体的な数値の変化はこれからだと思いますが、新しいインプットによる意識や知識の違いはすごく感じています。

例えば、先日、私が損益計算書の見方について講義をしたとき、「ノムラ薬局の経常利益はどのくらいだと思いますか?」と聞いたら「50%」という答えが返ってきました。薬局は7割が原価で、粗利が30%だと伝えたことで、数字に対する認識が変わったと思います。

「財務諸表を従業員に見せることは、経営者として従業員を信頼しているかどうかの指標になる」と以前聞いたことがあり、なるほどと思いまして、今回の研修で財務諸表を全部公開しました。公開しても見方が分からないと、会社が儲かっているのか、危ないのかも判断できません。正しい情報を伝え、その情報をもとにお互いがあるべき姿を目指すというのが、スタートの時点で必要だと感じました。

ー弊社のコンサルタントについて、率直な感想をお願いします。

古田:私自身がファシリテーションや会議の進行、意見を引き出すことがあまり得意ではないので、コンサルタントの若林さんに頼っています。場が膠着したり、何となくよどんだりしたときに、パッと空気を変える力があり、主体的な意見を引き出すスキルにすごく秀でていますね。

この次は、ミドルマネージャーの研修もお願いしようと考えています。若手だけでなく、その上の層も成長していかないと全体が良くならないので、若林さんに力を貸してもらいたいと思います。

若手のマネージャーたちが成長して数字を上げられるようになるまで支援していただき、社内でマネジメント力を育成できる土壌を育てていきたいです。

ー今後のビジョンについて教えてください。

古田:一つ目のビジョンは、多摩地域でオンライン処方箋の覇者になることです。アメリカでは処方箋の1/3がメールオーダーになっており、日本でもいずれその数字に近づくとみています。3年後には、当社もオンラインだけで1万枚の処方箋を獲得し、全体の3分の1をオンラインにしようと考えています。

もう一つが、地域「超」密着を実現することです。地域密着を掲げるところは多いですが、我々の強みを活かし、大手には手が行き届かず、個人薬局では力が及ばない、うちにしかできないゾーンを差別化して強みにしていきたい。未病から看取りまでフルラインで、多摩地域だったらノムラ薬局にくれば何でも対応できるという状況を目指しています。

最終的なゴールとしては、「この地域にノムラ薬局があってよかった」と皆さんに言ってもらえる存在になること。地域の方々から必要とされる薬局でありたいですね。

[インタビュー日:2023年8月10日]