事例紹介
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株式会社サティスファーマ

執行役員本部長 郡司 麻子 様

平成20(2008)年創業。鹿児島市を中心に、マリンバ薬局グループ26店舗(鹿児島21店舗、宮崎5店舗)を展開。「全ては患者様のために」を基本理念に、かかりつけ薬局の薬剤師として地域の健康を支え、介護と連携した地域包括ケアシステムにも積極的に関わっている。

ー会社の特徴や強みを教えてください。

郡司: 14年前に弊社の社長が起業したときは、鹿児島の主な医療機関の処方院外化はほぼ完了している状況でした。薬局としては後発の会社になりますが、創業以来、毎年新店舗を増やし、現在は26店舗となっています。組織が急速に拡大し、勢いがあることが大きな特長であると同時に、成長を支える仕組みづくりが一番の課題でもあります。

ー急成長を支えた要因は何でしょうか?

郡司: 大きな要因は、やはり出店案件の豊富さです。開業Dr.に、数ある薬局から弊社をお選び頂くわけで、決して簡単なことではないですが、社長の経営者としての資質でしょうか。諦めない精神の持ち主で、多くのDr.からの信頼を得て、順調に出店がなされました。

出店準備や運営に関しては、私のほうで担当しています。

鹿児島県には薬学部がないため、薬剤師は慢性的に不足している状況です。その中で新しい薬局を出すためには、人材確保がすごく大事なんですね。出店のスピードは速くても、薬剤師が足りなかったり、患者さんやドクターの評判が悪くて手放すことになったりしたら、結局はプラマイゼロになってしまう。店舗数だけではなく薬局の魅力も維持していかないと、本当の意味で成長にはつながらないと思っています。

ー私たちがサポートさせていただく前の新卒採用は、どのような状況でしたか?

郡司:私が入社した6年前は、大学の企業説明会には行っていたものの、新卒採用の実績はゼロでした。まずこれを何とかしないといけないと考え、一緒に大学を回って企業説明会で話をするようにしました。 以前は、学生さんに薬局という箱を見せるだけだったので、結果が出なかったのだと思います。学生さんが薬局を見学することが決まったら、店舗を選定したり、各店舗の薬剤師に説明をしたりして受け入れ態勢を整え、やっと採用ができるようになりました。5年前に初めて新卒が入社して以来、毎年採用は継続できている状況です。

ー弊社のサービスを導入したきっかけは?

郡司:組織が成長していくためには、今までのやり方ではいけないと思ったからです。鹿児島は県内に薬学部がないため、学生さんは県外の薬学部に進学します。就職先を選ぶとき、全国展開をしている薬局や、福岡や関西の職場を希望する人が多い中、鹿児島に戻って来たい方たちが弊社を選んでくださっている。そうすると、どうしても安定志向の学生さんが多くなります。こうした背景があるので、私たちもアプローチが消極的になってしまい、異動がないことや研修期間が10カ月あること、一人ひとり大事にすることなどをPRして採用活動を行っていました。

しかし、先のことを考えると心配になりまして…。私が入社したときは13店舗で、会社がしっかりした組織の体を成していない状態でした。そのため、このままでは今後店舗が増えていった時に支障が出るのではと思い、組織図もない状態で、このまま店舗と社員が増えていくと恐ろしいことになると思い、組織づくりに着手しました。

しっかりした仕組みを構築していくためには、核になるマネージャーが何人も必要です。新卒採用が軌道に乗れば、新卒を中心に組織をつくることになる。挑戦意欲があって、マネジメントに興味があるアグレッシブな学生さんが欲しいけれど、今の採用スタイルでは安定志向の学生さんしか集まらない。どうすればいいのかわからず悩んでいたときにドラファルマの田代さんと出会い、これはお願いするしかないと思いました。

ー1年余り弊社のサービスをご利用いただき、今の成果をどのように見ていますか?

郡司:結論から言うと、段違いですね。以前は、学生さんに薬局見学をしてもらい、内定まで連絡を取っていただけでしたが、もっと戦略的なアプローチを教えていただき、こんなやり方もあるんだなと思いました。確実に接触する学校の数が増え、学生さんのタイプも多岐にわたっています。今年は7名の内定が決まり、大きな変化は感じています。

ー新卒が増えることで、会社に与える影響は?

郡司:弊社では、今まさに組織風土を一から構築しているところです。エリアマネージャーなどトップのポストをつくり、中途採用した薬剤師を抜擢しました。新卒が入ることで、組織の基盤づくりに与える影響は大きいですし、明らかに活性化していくと思っています。

ー5年後や10年後、会社が理想とするビジョンを教えてください。

郡司:鹿児島の地場企業としては、店舗数は多いほうではありますが、規模以上に大事なのは、社員が楽しんで働けることだと考えています。今は「マリンバ薬局って聞いたことあるよね」くらいかもしれませんが、「あそこの薬局は職員さんがすごく生き生きしているよね」という評判をもらえるようになりたい。そして、上昇志向のある学生さんが、ちょっとステイタスを感じて憧れるような会社になっていればいいですね。

ー弊社のコンサルティングサービスについて、率直な感想をお願いします。

郡司:感想は、素晴らしいのひと言です。田代さんとお会いしてドラファルマさんに助けていただこうと思ったのは、先ほどお話した通り、採用ができていなかったからではなく、学生さんのタイプをちょっと変えたかったからです。通常はいろんな業者さんと取り引きをする際、私は実績を根掘り葉掘りお伺いして慎重に判断するのですが、田代さんの場合は「この人持ってるな」という直感があって(笑)、即決しました。

実際にコンサルとして入っていただき、いろんな大学や学生と関わるチャンネルをたくさん持っていることを実感しています。ドラファルマさんは採用活動をするだけではなくて、学生が集まってくる魅力がある会社だなと思っています。

[インタビュー日:2022年12月19日]