事例紹介
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株式会社なかいまち薬局

代表取締役社長 漆畑 俊哉 様

平成25(2013)年創業。神奈川県の西部を中心に、現在3店舗を運営している調剤薬局。多くの医療関係者と連携し、外来・在宅医療を支えている。地域密着型の薬局を中心に、健康について気軽に相談できる医療・介護・福祉のワンストップサービスを目指している。

課題と向き合う姿勢が前向きになり

誰もが成長できる柔軟で強い組織へ

会社の紹介をお願いします。

漆畑:神奈川県西部で、3店舗を運営する調剤薬局です。強みは在宅医療です。健康に関する相談を広く受け付け、地域に必要とされる薬局を目指しています。

平均年齢が35歳という若さも当社の特徴です。ベテランも若手もフラットに意見を出し合い、真剣に話し合える関係を大事にしています。風通しがよく、透明性の高い企業でありたいと考えています。

漆畑様

ー弊社の組織づくりサービスを導入したきっかけを教えてください。

漆畑: 組織づくりサービスの前に、新卒採用サービスを導入していたので、ドラファルマさんのサポートには魅力を感じていました。会社の強みを引き出して薬学生に伝える方法や、オンラインを活用したイベントなど、私たちだけでは成し得なかった採用活動をすることができました。

以前は私が人事の仕事をワンオペでやっていましたが、専属チームをつくって発信できるようになり、社内にも非常に好影響がありました。支援を受けながら人事を確立していく過程がとても楽しかったので、サービスを継続したいと思いました。

ー導入前の社内の状況をお伺いできますか?

漆畑:例えば採用についてお話すると、以前は誰も興味を持ってない状況でした。社長が書類選考も面接もしていて、誰が候補なのかも知らない。結果的に現場に入るとギャップが生じて、離職につながるケースが多かったですね。

新卒採用サービスを導入した当初は不安もありましたが、採用のチームづくりをしたことで担当者がステップアップしていきました。ミーティングでリーダーシップを発揮し、意見や改善策を発信するようになり、成長する過程を実感することができました。

また、組織全体に関しては、職場の課題について認識していない状況が見受けられました。その認識を正直に伝えると批判につながることがあり、「私は責任持ちたくない」「あの人のせいだ」という風潮が広がりやすい環境だったと思います。薬局の業務自体が閉鎖的なので、ルーティンを繰り返す毎日のなか、何のために仕事をするか意識を持つのは難しい面もありました。

ー導入後、社内にどんな変化が起こりましたか?

漆畑:半年ほど前に組織づくりサービスを導入し、導入研修は終わって、今はリーダーシップのファシリテーション研修を受けています。

研修を重ねていくうちに、社員の課題に対する捉え方が変わってきましたね。一つひとつの課題を全員共通で扱えるようになったことが、すごく大きな変化だと感じています。薬剤師だけではなく、事務員も一緒に話し合えるようになったし、どうしたら明日もっとよくなるのかという方向で考えられるようになった。担当業務や店舗の違いを越えてメンバー意識が生まれ、「私たちが考えなければ前に進まないんだ」という責任感が出てきたと思います。全体的に前向きな雰囲気になりました。

こうした過程を経て、自発的に課題を解決するための委員会ができました。委員会活動のチェックとサポートも、ドラファルマさんにお願いしています。

ーどんな委員会があるのか、お伺いきますでしょうか。

漆畑:委員会のメンバーは募集式で、自分で手を挙げた人が活動しています。 業務以外の時間を費やすことになりますが、楽しそうに参加して輝いている姿が周囲にも魅力的に映っているようです。

 委員会は3つあります。1つ目が、働きがいやメンタルヘルスをサポートするチームです。「ワンオンワンで社員同士が支え合える環境をつくりたい」という意見から生まれました。2つ目が営業チーム。営業推進を目的に、みんなで営業に対する意識を高めていこうと、取引先のリストアップから始めています。3つ目が人事評価チームで、やりがいを感じられる公平な評価制度づくりに取り組んでいます。頑張ったことが報われるような、報酬の設計にもチャレンジしています。

ー弊社のコンサルタントについて、率直な感想をお願いします。

漆畑:当初、コンサルタントの若林さんは非常に若い方だと聞いていたので、どんなご経験なのか興味がありました。一度、薬剤師業界に絶望し、どうやったらこの業界を変えられるのか勉強してきたという話を伺い、自分が学んだことを共有したいという思いがあって、すごく情熱を感じましたね。

 経営者というのは常に明日の課題と向き合い、悩みが尽きず、孤独だと思っています。若林さんには何でも気軽に話ができて、本質な課題も打ち明けられます。その場ですぐにアイデアが聞けて、具体的なサポートにも動いてくれる重要な存在となっています。

 中小企業はまだ組織的な機能が十分にできていないので、組織を育成しながらスーパーバイザーのように頼れるメンバーがいることは非常に心強く、大きなメリットだと思います。

ー今後のビジョンについて教えてください。

漆畑:私たちは、在宅医療、かかりつけ業務をメインにしながら、「地域に根差した薬局を展開していく」というビジョンで今後も進んでいきたいと思っています。 

魅力あふれる薬剤師さんをたくさん育て、これから薬剤師を志す人にも「こんな薬剤師になりたい」と思われる人材を輩出していきたいですね。そのためには、ある程度の規模も必要でしょうし、組織がしっかりしていることが何よりも大事です。これからも組織づくりに力を入れ、地域に必要とされる会社を目指して地道に成長していきたいです。

ーお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

                        [インタビュー日:2023年7月4日]